当社に実際に寄せられたM&A相談をもとに、関係者のプライバシーおよび秘密保持に配慮し、一部の内容を加工・再構成して掲載しています。
相談の背景
化粧品ECブランドから、定期購入の顧客基盤をどのように整理して承継を検討すればよいかという相談がありました。売上の総額に加え、購入が続いている状況や解約の動きを説明することが主題です。LTVとして捉えている顧客ごとの売上と、広告費を含めた運営負担を分け、過去の実績と将来の見通しを混同しない資料を検討しました。
重視した条件
重視したのは、既存顧客への対応と、継続課金を支える運用を確認することです。CRMでの案内や問い合わせ対応、広告の担当、商品供給の体制を整理対象としました。価格や購入条件を変更するかどうかも、契約と顧客への説明を踏まえて検討します。ブランドの引継ぎだけで購入継続が保証されるとは考えない方針を確認しました。
整理した論点
月次の売上、購入継続と解約、広告費を集計し、どの情報を根拠に収益性を説明できるかを整理しました。在庫の数量と評価、未消化の前受金などの負担も確認対象です。商品表示や広告表現は、適否を相談時点で断定せず、資料をそろえて確認する事項としました。ECや顧客管理の契約、アカウント権限も併せて確かめます。
検討の方向性
初期資料では顧客名を出さず、集計情報と運用の概要を示す方向を整理しました。そのうえで、顧客データを開示する範囲と時期、連絡先や決済の切替え、問い合わせ担当を検討します。現在の担当者が説明する業務と、受け手が準備する体制を分け、定期購入の継続に必要な条件を確認してから具体的な承継条件を考える相談となりました。