当社に実際に寄せられたM&A相談をもとに、関係者のプライバシーおよび秘密保持に配慮し、一部の内容を加工・再構成して掲載しています。
相談の背景
化粧品D2Cブランドから、インフルエンサーに依存する集客をどのように説明して譲渡を検討するかという相談がありました。SNSの発信や広告と売上の関係を整理し、ブランドとして保有するものと、個人との関係に支えられている部分を分ける必要がありました。現在の売上を維持できると断定せず、運営体制を確認することが主題です。
重視した条件
重視したのは、発信者が変わる場合を含め、どの業務と契約が引継ぎの対象になるかを示すことです。候補先の資金力に加え、ブランドの運営方針、担当者への説明、SNSや広告の継続に対する考え方を確認事項としました。特定の人の協力を当然の前提にせず、必要な関与と条件を個別に確かめる方向で整理しました。
整理した論点
SNSと広告の実績、月次売上、広告費、購入継続の状況を照合する方針としました。アカウントの管理権限、写真素材、広告に関する契約も確認対象です。発信者個人が持つものと事業側の資産を区別し、権利や利用条件が確認できていない資料を一律に譲渡可能と扱わないことを確認しました。在庫と顧客対応の担当も併せて整理します。
検討の方向性
初期の説明は発信者や顧客の情報を絞り、集客経路と運営の概要を示す方向を検討しました。詳細開示の段階では、契約や権限、引継ぎ支援の範囲を確認し、受け手が自ら担う業務と区別します。顧客への告知、広告運用、問い合わせの切替えを整理し、属人的な部分を残したまま収益を約束することなく条件を検討する相談となりました。